【創作羞恥小説】羞恥の石膏像(後編)

創作羞恥CFNM

【前編はこちらになります↓】


ぼんやりと、三人が何かを用意している様子を眺めていると、吉田さんが白いボトルを持って戻ってきた。

「沢田くん。アムジネートを直接塗っちゃうと、お肌荒れちゃうかもしれないから、先にワセリン塗っていくね。」

そう言いながら、ふたを開け、どろっとした中身を指で掬い取る。
自分で塗ると言ったところで、たぶん押し切られる。
もう、その未来は理解できていた。

「立っていれば良いかな?」

「うん。じゃ、後ろから塗っていくね。足は肩幅くらいに開いてね。」

妙に嬉しそうに、吉田さんが背後へ回る。
次の瞬間、肩口から背中へ、そして順に、指先が滑っていった。

「背中がっちりしてるね。やっぱり綺麗な体だよ。」

そんなことを言いながら、丁寧に塗り広げていく。
やっぱり――身体を褒められるのは、素直に嬉しい。

「お尻も塗っちゃうから、タオル外して貰えるかな?」

まあ、そうなるだろうな。
反抗する必要もないので、さっとタオルを外した。

「お尻もキュッとしてるね。女の子の身体と全然違うや。」

そう言いながら、ぬるぬるとした手つきで、慣れたみたいに撫で回される。
くすぐったさはあるが、どうにか耐えられた。――しかし。

「うひゃあ!」

急に、お尻のワレメ――というか、肛門のあたりを撫でられてしまった。

「あ、ごめんね!ここも塗らないといけないから…。」

「い、いや大丈夫…。急に触られたから、びっくりしちゃった…。」

それから足のほうまで、何だかんだと褒められながら塗られていく。
やがて、ふっと手が止まった。

「あのさ。大事なところも塗らないといけないんだけど……たまたま触っても良いかな?」

妙にかわいい言い方をする。
今さら断る必要もない。何度も触れられているんだ。
今日はそういう日だと割り切って、俺は答えた。

「ああ、いいけど優しくな。」

すると、足の間へ、吉田さんの手が入ってきた。
肛門から蟻の門渡り、そして睾丸まで――掌がゆっくりと撫で回していく。

「うひょう!」

「ふふ、ちょっと変な声出さないでよ。」

お互い、笑ってしまう。
たまにワセリンが足されるたび、ぬめりが増して、余計に妙な感覚が強くなった。

その間も、大崎さんがじーっとこちらを見ていた。
けれど今度は、何も言わずに作業へ戻っていった。

すみません、おとなしくします。
そんなことを考えていたら、どうやら後ろ側は終わったらしい。

「次は前だね。」

吉田さんが正面へ回ってくる。
鎖骨あたりから、ひんやりとしたワセリンが塗られていった。

「ワキも塗っていくから、変な声出さないでね。」

そう言うなり、両手にワセリンを伸ばして、左右のワキへ一気に塗り込まれていく。
――声を出したら、また大崎さんがじーっと見てくるんだろうな。
そう思って、どうにか耐えきった。

「胸も腹筋も、良い感じに鍛えてるねー。」

くすぐったさに、歯を食いしばる。
吉田さんはそれを見て、ますます楽しそうだった。

「沢田くんって敏感だね。本当にくすぐったがり屋さんだ。」

からかうような声と一緒に、指先が胸から腹へ、腰へと移っていく。
そして足まで、しっかりと丁寧に塗られていった。

一通り終えたところで、吉田さんの手がふっと止まる。

「……あのさ。おちんちんにも塗らないといけないから、触るね?」

ちょっと恥ずかしそうに言うのが、逆にずるい。
俺は軽く息を吐いて、肩の力を抜いた。

「いいよ。もう何度か触られてるしね。」

「そんな言い方されると、私がエッチな子みたいじゃん。」

そう言いながら、吉田さんは両手にワセリンをとって、そこへ触れてきた。
ぬめりが増していく感触は、気持ちが良いと言えば良い。
――でも、さすがに今日はもう二回出している。大きくなることはなかった。

むしろ助かった、とまで思ってしまう。
ここでまた勃起でもしたら、猿みたいだと思われそうだ。

「中に入るといけないから、また剥かせて貰うね?痛かったら言ってね。」

俺の返事を待つまでもなく、包皮が持ち上げられた。
……なんか、手慣れてきているな。

そして亀頭に、優しくワセリンが塗られていく。
亀頭全体から、裏すじの間にまで、しっかりと。

「よし、終わり。」

包皮を戻され、どうやらワセリン塗りは終了らしい。
もう少し触られていたら、さすがに勃っていただろうな――そんなラインのところで、ぴたりと止まった。

しかし今日は、本当に好き勝手にされている。
昨日まで、女性にこんなふうに触られたことなんてなかったのにな……。

「こっちも準備が出来たぞ。沢田くん、ずいぶんと待たせてしまったが、やっと本番だ。」

部長の声が、部屋に響いた。


大崎さんが床に新聞紙を敷いていた。

「先輩、こちらに立ってください。」

何かを塗られて固められる――そんなことを言っていたな。
俺は全裸のまま、新聞紙の上に立つ。
なぜか急に、鑑賞物にされたような気分になった。

「これからアルジネートを塗っていく。気分が悪くなったらすぐ中止するから、遠慮なく言ってくれ。」

三人が、それぞれバケツを持っている。
中には泥みたいなものが入っていた。
上から順番に、それが塗りつけられていくらしい。

「冷たいですけど、少しだけ我慢してください。」

「固まる前に、早く塗っていくぞ。」

三人の女性に囲まれ、アルジネートが塗られていった。
肩、胸、背中――次々に塗られ、少しずつ重く、動きにくくなっていく。
みんな真剣な表情で、手つきも迷いがない。

垂れていくアルジネート。
固まるまでの間に、何度か持ち上げたり、形を整えたりもしている。

「股間は吉田くん、頼むよ。私は後ろのほうから塗っていく。」

前に吉田さん、後ろに部長。
……なんだか、ものすごいことになっているな。俺は少し他人事みたいに思っていた。

その瞬間、陰部と肛門に同時に刺激が走った。

「うひょう!」

吉田さんと部長の、同時攻撃みたいな形になっていた。

「変な声は出してもいいから、動かないでくれ。頼んだぞ。」

部長がそう言いながら、尻と、そのワレメのあたりに塗り込んでくる。
前からも、吉田さんが縮こまったそれと睾丸に、丁寧にアルジネートを塗り込んでいく。

大崎さんは、垂れてきた部分を持ち上げて、固まるまでのサポートだ。

端から見れば、三人の女性に奉仕してもらっているように見えるかもしれない。
けれど実際は、動くことも出来ずになかなかの苦行だった。

「すまないな。もう少しだけ我慢してくれ。」

何度かアルジネートを塗り重ね、身体の表面には膜のようなものが出来上がっていた。
すると部長が、包帯のようなものを持ち出す。

何だろう、と見ていると、部長が説明してくれた。

「これは石膏包帯というものだ。水に濡らして巻いていくと殻が出来る。それで型が完成だ。」

なるほど。ギブスみたいなものなのかな。
そう思っていると、部長が少しだけ申し訳なさそうに続ける。

「これも時間との勝負だ。すまないが、もう少し耐えてくれ。お礼はちゃんとするからな。」

“お礼”と言われて、俺は反射的に部長の胸を見てしまった。
その視線に気付いたのか、部長が少し笑いながら言う。

「やはりおっぱいが欲しいか?自分で言うのもなんだが、形も先端の色も綺麗だと思うぞ?」

その瞬間、恐ろしいプレッシャーを感じた。
どう考えても、吉田さんだ……。

「い、いや!大丈夫です!」

「ふふ。君たちは本当に面白いな。さて、無駄話もここまでだ。」

部長が急に真面目な顔になる。
やはり、美術に対する情熱はすごいんだろうな。

吉田さんの方をちらっと見ると、ジトーッとした目で見られていた。

「エッチ。」

そう言いながら、吉田さんも石膏包帯の準備に入る。
仕方ないじゃん。思春期なんだから……。


「では、巻いていきますね。」

大崎さんも準備が出来たようだ。
また三人がかりで、石膏包帯が巻かれていく。

手に。足に。胴体に。
どんどん、ミイラ男みたいになっていった。

巻いたそばから、固まっていくのが分かる。
そして――暑い。

どうやら固まる際に熱を持つらしい。じわじわと体温が上がるみたいで、息が詰まりそうになる。

「よし、巻き終わった。空気は抜いていけ。」

本当に時間勝負だった。
どうやら隙間なく、しっかり巻けたようだ。

「10分ほど置いておこう。」

部長の一声で、とりあえず場が落ち着いた。

「沢田くん、お水飲む?」

吉田さんが小さなペットボトルにストローを差して、口元へ持ってきてくれた。
ちょうど喉が渇いていたところだったので、素直にありがたい。俺は少しずつ吸って、水を飲んだ。

……その時、また視線を感じた。
どうも俺と吉田さんが何かをしていると、大崎さんがじーっと見てくるらしい。

「私、恋愛とか全然興味持てなかったけど……ちょっと羨ましいです。」

不意にそんなことを言われて、俺は思わず吉田さんのほうを見る。
吉田さんもこちらを見ていて、目が合った瞬間、お互いに妙に照れてしまった。

まだ付き合っているわけじゃない。
でも、吉田さんが否定しないから、俺もそのままにしておいた。


そんな空気のまま、時間が経過していく。

「そろそろ外せそうだな。」

部長が、ぺたぺたと表面を触りながら言った。
正直、暑いし、苦しいし、いい加減つらくなってきていたところだったので――その一言が、心底ありがたかった。

部長がカッターを取り出した。

「私を信頼して、動かないでいてくれ。頼んだよ。」

もちろん、部長のことはもう信頼している。
すごく気を遣ってくれているのが伝わってくる。

カッターが当てられ、石膏の部分に少しずつ切れ目が入っていく。
みんな息を呑んで、その手元を見守っていた。

「……よし。アルジネートに当たった。」

同じ厚さを保ったまま、刃が進んでいく。
腕を通り、脇を通り――半分が切れたようだ。

「さて、ここが一番の問題だな。」

内ももを通った先。股間の部分に、刃が当てられる。
さすがに、少し恐怖が湧いてしまった。

「し、慎重にお願いしますね。」

「もし傷つけたら、責任取ってやるからな。」

……責任?

「それはそれで……。」

つい、そう答えてしまった。

「……私がやりましょうか?」

吉田さんが声をかけてくる。
どうやらこの手の冗談は、吉田さんにはあまり通用しないらしい。
そして薄々感じていたが、吉田さんは部長に対して少し対抗意識があるようだ。

「安心しろ。絶対、傷つけたりしないから。」

部長は笑いながら答える。
その一言で、少しだけ肩の力が抜けた。

カッターが股間へ当てられる。
その瞬間、そこがきゅっと縮むのを感じた。
そして――どうやら、うまく切れたようだ。

「よし。あとは内ももの部分を綺麗に切れたら、危ないところは切り終わる。」

その言葉通り、内ももを丁寧に切っていき、残り半分にも切れ目が入った。
次に、隙間へへらのようなものが差し込まれ、てこの原理で――バキッと外される。

中に冷たい空気が流れ込んできた気がした。

「では二人とも。中のアルジネートをハサミで切ってくれ。」

隙間にハサミが差し込まれ、ざくざくと切られていく。
最後には、やはり股間の部分が残ってしまった。

「私がやりますよ?」

吉田さんが、部長に牽制するように言う。

……かわいい。

そして、股間の部分にハサミが入る。
これで傷ついたら、吉田さんが責任取ってくれるのかな。
そんなことを考えていたら、どうやら何事もなく切り終わったようだ。

「では、まず後ろから外していこう。」

部長の声で、吉田さんと大崎さんが左右に立ち、後ろ側から剥がしていく。
ぺりぺり、と剥がれていく感覚。ゆっくり後ろへ引かれていく感触の中――ひとつ問題が起きた。

……たまが引っ張られている。

「あ、ちょっと待って!」

慌てて声をかける。

「どうした?」

部長が心配そうに尋ねてきた。

「あのですね……ちょっと、たまが……。」

そう言うと、部長が後ろを覗き込む。

「……なるほど。柔らかくなった分、張り付いてしまったか。」

そう言いながら素手で掴み、そっと剥がしてくれた。
なんかもう、触ることに関しては、みんなフリーになってしまった気がする。

「ありがとうございます。」

とりあえず、お礼は言っておいた。

無事、後ろ半分が剥がれたようだ。
後ろ半分だけ服を着ていないみたいな、得も言われぬ無防備感が襲ってくる。

「ふっ。」

大崎さんが噴き出したような声が聞こえた。

「沢田くん、おしりかわいいよ。」

吉田さんも笑いながら言っている。

もう、好きにしてくれ……。

「くく。二人とも笑っていないで、前も外すぞ。」

部長も笑いをこらえながら、そんなことを言った。

どんだけ情けない格好なんだか……。

そして、前の部分もぺりっ、ぺりっと剥がされていく。
上から前へ倒すように外していくと――やはり、引っかかるところがあった。

たぶん三人も「そこだよな」と思っていたのだろう。視線が集まる。
前へ倒れていく石膏と一緒に、そこがびよん、と伸びてしまう。

そして、ぺりっと剥がれた瞬間――ぷるん、と元に戻った。

「くっ!」

三人とも、笑いをこらえているのが分かる。
……まあ、笑ってもらえたなら良いか。そんな気にもなっていた。

時計をちらっと見ると、深夜の一時を回っていた。
もうみんな、変なスイッチが入ってしまっているのかもしれない。

「ご、ごめんなさい。かわいくて、つい……。」

吉田さんが、笑いをこらえながらそう言った。


少しすると、ようやくみんな落ち着いたようだ。

「さて。型を合わせて、石膏を流し込んでしまおう。あまり時間が経つと、よろしくないからな。」

型を立て、ぴったり合わせる。
そしてテープで隙間を塞ぎ、針金でがちがちに固定していく。

「隙間から石膏が流れないように、チェック頼むよ。」

部長が縛りながら、二人に指示を出している。
俺はやることもないので、腰にタオルを巻いて椅子に座り、見学していた。

やがて脚立が用意され、ついに石膏を流し込む段階に入る。

吉田さんと大崎さんが、バケツで石膏を作っていた。
バケツに張った水へ、大崎さんが少しずつ粉を入れ、吉田さんが手でかき混ぜている。

……なぜか、その手つきが妙にエロく見えてしまった。
これも深夜がなせる業か。
そんなことを考えていたら、どうやら一杯目が出来たようだ。

大崎さんがバケツを持ち上げ、よろよろと部長の下へ運ぼうとしている。

「俺が運ぶから、二人は石膏作りに専念してくれ。」

さすがに見ていられなかった。
大崎さんからバケツを受け取り、脚立に上っている部長へ渡す。

「すまないな。我々で全部やるつもりが……。」

「好きでやっているので、謝らないでください。立っているものは何とやら、ってやつですよ。」

部長がバケツを受け取り、首の辺りから石膏を注ぎ込んだ。
その時、スカートの下からちらっとピンク色の下着が見えた。
意外に可愛い下着を履いていた。

石膏を注ぎ終わったバケツを、部長から手渡される。

「私の下着で良ければ、好きに見て良いからな。」

ニヤリと笑って、そんなことを言い放つ。

「あはは……。」

俺は愛想笑いしか出来なかった。

そして、バケツを次の石膏を作っている二人の元へ持っていく。

「部長の下着が見れて、良かったですね。」

吉田さんが、石膏を混ぜながらぼそっと呟いた。

違うんだ……とも言えず、ただ謝るだけだった。

何度かバケツリレーが繰り返され、ついに型いっぱいまで石膏が流し込まれたようだ。

「沢田くんのおかげでスムーズに流し込めたよ。正直、ここが一番心配だったが……ありがとう。」

そう言って、部長に手をぎゅっと握られる。
いざ握られると、思ったより小さな手で――少しだけ、どきっとしてしまった。

「さて。いつまでも裸でいるわけにはいかないね。」

俺の格好を見て、部長がそう言う。
とはいえ、ワセリンまみれのまま服を着るのも……と考えていたら。

「安心しろ。シャワー室の使用許可も得ている。」

それはありがたい。

「これ、使ってください。」

大崎さんがタオルを手渡してくれた。

「じゃ、行こうか。」

よく見ると、みんなタオルだけじゃなく、シャンプーやボディソープまで持っている。

「え?みんなと一緒に行くの?」

少し困惑してしまう。

「もう時間が時間だからな。一緒に行ってしまおうと、先に相談していたんだ。」

そうなのか。
まあ……男子と女子のシャワー室は別だからいいんだけど。

暗い廊下を、四人で歩いていく。

「足元、気をつけてね。」

吉田さんが横について歩いてくれる。
先頭は懐中電灯を持った部長で、最後尾を大崎さんがついてきていた。

「どこのシャワー室使えるんですか?」

うちの学校には、いくつかシャワー室がある。

「そうだな。沢田くんが使ったことのないであろうシャワー室だな。」

そんなところ、あったっけ。
そう考えていると、どうやら着いたようだ。

「……いや、あの。ここ、俺、入っちゃダメじゃないですか?」

目の前にあったのは、女子水泳部のシャワールームだった。

「すまんな。我々しか泊まりの申請をしていなかったから、男子用が借りられなかったんだ。」

これも、出来上がった石膏の身体が誰かわからなくするため――その結果なんだろう。
とはいえ、女子用に男が入るのは……。

「何かあったら、我々が責任を取る。さっさと使ってしまおう。」

女子三人に押され、そのままシャワー室へ押し込まれてしまった。

中に入ると、脱衣スペースがあった。
なんとなく、女子の匂いと化粧品の匂いが漂っている気がする。

さらに先の扉へ、また押し込まれた。

中を見ると、シャワーが五つ並んでいた。

「ちょっと待っててね。背中流してあげるから。」

そう言いながら、吉田さんが脱衣所との間の扉を閉めた。

……背中、流してくれるの?

そう考えていると、扉がガチャッと開いて、大崎さんの顔が覗いた。

「覗かないでくださいね。」

そう言って、また扉を閉める。

頭の中には「?」が浮かびっぱなしだった。
まさか、裸で来るとは思えない。……けど。

それでも、少しだけ期待しながら、俺は待つことにした。


ドアがガチャッと開き、部長が入ってきた。

「待たせたな。」

部長はスクール水着を着ていた。
そして――でかかった。

というか、男女の水泳の時間は完全に別れている。
生でスクール水着を見るのも、これが初めてだった。

続いて吉田さんも入ってくる。もちろんスク水で。

「部長はスタイル良いから、後に入りたくなかったな……。」

そうは言うが、吉田さんのスタイルも決して悪くない。
部長より身長があって、すらっとしているのに、胸もそれなりにあるようだ。

俺は、その水着姿から目が離せなかった。

「そ、そんなに見つめないでよ……。」

吉田さんが恥ずかしそうに、部長の後ろへ隠れてしまう。

……残念だ。

さらに、その後ろから大崎さんが現れた。

……うん。ロリ体型だ。

そう思った瞬間、大崎さんが俺の前へ歩み寄り、いきなりローキックを入れてきた。

「痛い!」

「私のこと、ロリ体型だと思いましたね?一年待ってください。ぼんきゅっぼんになりますから。」

やはり俺が単純すぎるのかな。
自分の思ったことがそのまま大崎さんには伝わってしまうようだ。

「……楽しみにしているよ。」

そう言うしかなかった。

「もう夜も遅いから、早くシャワー浴びちゃいましょう。」

吉田さんがそう言いながら、俺をシャワー室へ押し込む。
そして――なぜか、三人も一緒に入ってきた。

「これはお礼の一つだ。遠慮なく受け取ってくれ。」

部長がシャワーのノブを開いた。

そして、頭からお湯をかけられた。

「シャンプーは私ので良いかな?同じ匂いになってしまうが。」

その発言に、吉田さんがぴくっと反応する。

「いやいや、私のシャンプーがあるよ?こっちにしない?」

……完全に部長はからかっているんだろう。
でも、そんなことを知ってか知らずか、吉田さんはいちいち対抗してしまう。

「では、私のシャンプーでも。」

なぜか大崎さんまで割り込んできた。

……もしかして今、ハーレム状態?

そんなことを考えていると、吉田さんが顔をずいっと近づけてくる。

「で、沢田くんは誰のを使うの?」

にこやかに言うのに、目はあまり笑っていなかった。
部長はにやにやしている。
心なしか、大崎さんもにやにやしている気がする。

「……ミックスでお願いします。」

優柔不断とも、逃げたとも言える。
この狭いシャワー室で、誰か一人を選ぶなんて出来るわけがなかった。

「くっくっく。そう来ると思っていたよ。」

部長が手にシャンプーを出す。
大崎さんも吉田さんも、それぞれ手に出した。

そして――三人に頭を洗ってもらった。

他人に頭を洗ってもらうのって、やっぱり気持ちがいい。
コンディショナーまでしてもらい、とりあえず頭は終わった。

「では次は身体だな。悪いが、タオルを外させてもらうぞ。」

そう言いながら、腰に巻いていたタオルをはらりと外された。
……なんだかこの子たちも、俺が全裸でいるのが当たり前になってしまったような気がする。

部長が後ろに、吉田さんが前に、大崎さんが横に。
それぞれ分担するみたいに、手や腕から洗い始めてくれた。

肩、背中、胸、腕――最初は、普通に洗ってくれていた。
だが……。

「うお!」

急に、背中にぽよんとした柔らかいものが押しつけられた。

「?どうしたの?」

吉田さんがきょとんとした目で見てくる。

「いや!なんでもないです!」

吉田さんが怪訝そうな表情になる。
部長の胸が押しつけられている現状に気付かれるのは、まずい気がした。

けれど、泡と一緒に柔らかいものが、布越しに背中を這っているような感覚が続く。

(部長……やっぱり大きい……。)

先ほど搾り取られてから、だいぶ時間が経っていた。
回復するには十分なチャージ時間でもあった。

……あえなく、勃起してしまった。

「……沢田くん?」

吉田さんが何かに気付いたようだ。
勃ってしまったことじゃない。勃ってしまった“理由”に。

吉田さんは何を思ったのか、俺にぎゅっと抱きついてきた。
前からも、ぽよんとした柔らかいものが押しつけられる。

前からも、後ろからも、おっぱいが押しつけられる。

「ちょ!二人とも待って!」

部長に対抗するだけで、こんなに大胆になるなんて……。

部長、ありがとう。

「二人とも、いい加減にしないと沢田先輩がのぼせてしまいますよ?」

大崎さんが声をかけてくる。

「ふふ。それもそうだな。ちょっとからかいすぎたようだ。」

ようやく、部長の柔らかいものが背中から離れた。
同時に、吉田さんの柔らかいものも胸から離される。

正直、名残惜しかったが仕方ない。
あのまま続けていたら、本当にのぼせて倒れていたかもしれない。

「にしても、また大きくなっちゃってるね。」

吉田さんがぽつりと呟く。
もはや、俺のそこを見ることは自然になってしまったらしい。

すると背後から手が伸びてきて、玉を洗い始めた。

「部長!?」

「私が下を洗おう。上は……吉田くん、頼んだよ?」

吉田さんは一瞬戸惑ったが、手に泡をつけて、竿のほうを洗い始めた。

「よ、吉田さんも!」

「し、大きな声出さない方が良いですよ。」

なぜか大崎さんが制する。
その大崎さんは大崎さんで、横から俺の胸あたりを洗い始めた。

どうやら、乳首を刺激している。
そっちもそっちで、気持ち良かった。


吉田さんの手が、柔らかく動く。
いつの間にかみんな黙ってしまっていて、シャワーの音の隙間から、ぐちゅぐちゅという生々しい音だけが耳に残った。

ちらっと吉田さんを見ると、真面目な顔で、そこを洗ってくれている。
……やっぱり、かわいい。

そんな吉田さんに刺激されて、耐えられるわけがなかった。

「吉田さん……もう出ちゃうよ……。」

俺の言葉に、吉田さんは顔を上げ、優しく微笑む。

「いいよ。これは美術部からのお礼。今日は本当にありがとうね。」

「そうだぞ。私たちは本当に感謝しているからな?」

「ですです。」

三人の言葉を受け取った瞬間、変に気を張っていたものが、すっとほどけた。
もう我慢する必要なんてない――そう思ってしまった。

吉田さんの上下に動く手が、少しずつ早くなる。
部長の手も、さっきより動きが増しているようだった。

そして――びゅ、びゅ、びゅっと、三度ほど、先端から吐き出された。

「うわ。これで三回目だっけ?いっぱい出るんだね。」

吉田さんの手のひらに、白いものがしっかり乗っている。
俺は肩で息をしながら、どうにか返事をした。

「吉田さん、汚いよ。早く流しちゃいな。」

「別に汚くないってば。沢田くんは、いろいろ悪い方に考えすぎなんだよ。」

……吉田さんがポジティブすぎるのでは?
そんなことを思ってしまったが、結局、吉田さんも手を洗った。

そして、鼻歌まじりで俺の股間を洗ってくれる。

「ムキムキして、中も洗いましょうねー。」

ありがたい……けど。

どうも、吉田さんには逆らえないような、そんな気がしてきた。

「沢田くん、すっきりしたかい?ワセリンもちゃんと落ちたか?」

そういえば、そっちが目的だった。
吉田さんの手コキで、全部忘却の彼方に押し込んでいたらしい。

「はい。全部、綺麗になったと思います。」

「それは良かった。では我々もシャワーを浴びてしまおう。悪いが、先に脱衣所に行ってくれるか。」

さすがに、女子がシャワーを浴びている場に居続けるのはよろしくない。
俺は素直に頷いて、脱衣所へ向かった。

脱衣所に戻り、タオルで身体を拭いて制服に袖を通した。

「なんか……ずいぶん久しぶりに服を着た気がするな。」

今日は本当に、いろいろあった。
そう考えていると、ふと、カゴに制服が置いてあることに気がついた。

なんだか、さっきまで誰かが着ていた制服だと思うと、それだけで妙にどきどきしてしまう。
ちょっとした好奇心でそのカゴを覗くと、白い下着が制服からはみ出していた。

……見てはいけないものを見てしまったような気分になる。

(部長はピンクだったから……吉田さんか、大崎さんかな?)

さすがに、まじまじ見るのは良くない。
俺はそっと視線を外して、その場から離れた。

そして、ずっと気になっていた自販機の前に来る。

「……なんで女子のシャワー室だけに自販機があるんだ?」

男子更衣室に、そんなものは一切なかった。
とはいえ、今はありがたい。

小銭を入れ、紙パックのコーヒー牛乳を買って、三人を待つことにした。

しばらくすると、扉が開いて、吉田さんが顔だけひょっこり覗かせた。

「沢田くん、ごめんね。ちょっとだけ外に出て貰って良いかな。」

よく見ると、スク水の肩紐が見えない。タオルを巻いているようだ。
どうやら――裸にタオル一枚、という状態らしい。

「あ、ごめん!すぐに出るよ!」

俺は慌てて外に出た。
廊下のひんやりした空気が、妙に気持ち良かった。

「……吉田さん、セクシーだったな。」

タオル姿の吉田さんの印象が、頭の中にくっきり焼き付いていた。
俺はコーヒー牛乳を片手に、そのまま待つことにした。


三人の湯上がり姿にどきどきしながら、俺たちは部室へ戻った。

そして――すでに固まっているはずの石膏を、そっと開けてみる。
空気も入らず、見事に俺の身体が、そこにあった。

もちろん――小さいそれも。

「すごくリアルですね。血管とかも浮いていますよ。」

大崎さんが、まじまじと観察している。

「ここまで上手くいくとは。沢田くんには感謝しかないな。」

部長も、嬉しそうだった。

これを何に使うのかは知らないが、きっと芸術的な何かになるのだろう。
ただ……やはり、下半身丸出しは恥ずかしい気がする。

「あの、部長。これ、本当に丸出しで作品作るんですか?」

俺がそう言うと、部長は少し考えてから答えた。

「最初はそのつもりだったが……やはりプライバシーのことを考えて、少し考慮しよう。」

俺は、少しだけほっとした。

「だから最初からそう言っていたのに……。」

吉田さんが、ぼそっと呟く。
そういえば最後まで反対していたとか、していないとか。

まあ、なんでもいいか。
この三人と仲良くなれたことが、一番の収穫だった。

「ちなみに沢田くん。今日のことは他言しないように。もし言ったら、この石膏の主が君だってことをばらすからな。」

部長が笑いながら、そう言った。

「他言するメリット、俺になにも無いですからね。」

そもそも、この三人に三回抜いて貰ったなんて話したところで、誰も信じないだろう。

それから三人が用意してくれた夜食を食べ、明るくなるまで語り合った。
さっきまでの騒がしさとは違って、今度は落ち着いた空気で、たわいもない話がいつまでも続いた。

朝日が昇ってきたあたりで、部長が静かに言う。

「さて、沢田くん。名残惜しいが、時間のようだ。」

「ごめんね。沢田くんは今の時間、学校にいないはずだから。」

そう言われたタイミングで、大崎さんが何やら紙を持ってきた。

「いっそ、掛け持ちで良いから、美術部に入部しませんか?」

差し出されたのは、入部届だった。

本当に――この人たちに受け入れてもらえたんだな。
そう思った瞬間、胸の奥がふっと温かくなって、嬉しくなってしまう。

「たまに来るだけの、半幽霊部員でも良ければ。」

部長も笑顔で言った。

「かまわないよ。いつでも遊びに来てくれ。」

俺は小さく頷いて、入部届を受け取った。

そして三人に見送られながら、裏口からそっと帰宅した。


エピローグ

部長が作った作品が、美術館で展示される――そんな話を聞いた。

「吉田くんと大崎くんと一緒に、是非見に来てくれ。」

部長から招待券を三枚もらい、俺たちは三人で美術館へ向かった。

会場に入ってすぐ分かった。
かなり目立つ場所に、その作品は展示されていた。

そこには部長もいて、なにやらインタビューを受けている。
照明の下で、落ち着いた表情で話す姿は、部室で見せる“ちょっとエッチなお姉さん”とは別人みたいだった。

「はー……改めて、すごい人だったんだなぁ。」

思わず、感心してしまう。

俺たちの視線に気づいたのか、部長がインタビューの合間を縫って近づいてきた。

「今日は来てくれてありがとう。ゆっくり楽しんでくれ。それと……。」

そう言って、部長は封筒を一つ、俺に手渡した。
そして耳元で、囁く。

「これはお礼だ。いつでも使ってくれ。」

それだけ言うと、小さく手を振り、また作品の方へ戻っていった。

「何もらったの?」

吉田さんが興味深そうに聞いてくる。

「なんだろ?」

封筒を開けると、中には一枚の紙。
そこには――

フリーおっぱい券。いつでも使ってね♡

と書かれていた。

それを見た瞬間、吉田さんから、強烈な圧を感じた。

「……よかったですね。」

吉田さん、不機嫌になると敬語になりがちだ。
部長の方を見ると、ニヤニヤしている。

からかうのもほどほどにしてくれ……。

「とはいえ、部長が沢田先輩を気に入ってるのも事実ですね。吉田先輩、うかうかしてると部長に持って行かれちゃいますよ?」

大崎さんがニヤニヤしながら、爆弾を投下してくれた。

最初は無表情な子かと思っていたのに、最近は色んな表情を見せてくれる。
そして、部長と一緒になって、素直な吉田さんをからかったりする。

「ぐー……。」

吉田さんがうなっている。

俺は、そんな吉田さんの手を握った。
顔が熱い。自分が耳まで赤くなっているのが分かる。

「さ。美術館、見て回ろう。」

「……うん。」

「私もいますからね。」

END


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