【創作羞恥小説】付箋の貼ってある雑誌

創作羞恥CFNM

「今日も疲れたなぁ…。」

俺たちはサッカー部の合宿に来ていた。
練習を終えてシャワーを浴び、隣接された休憩室でひと休みするところだった。
クーラーが効いていて、この合宿所で唯一快適に過ごせる“安息の地”でもある。

室内にはテーブルがひとつ。その上には、一冊の雑誌が置かれていた。
女性向けのファッション誌のようで、場違いな印象を受けた。

「なんだこれ、マネージャーの忘れ物かな?」

雑誌を手に取ると、付箋が貼られているページがあった。
なんとなく開いてみると、目に飛び込んできたのは太字のタイトルだった。

《おちんちんのサイズ表 あなたの彼氏はどのランクかな?》

……は?

ページには、男性器のサイズに応じたランク分けがグラフ付きで紹介されていた。

「20cm以上 Aランク!自慢してまわりたいサイズ!」
「10cm未満 Fランク…物足りないね」

そんな調子の見出しが並んでいる。

「女子も……こんなことに興味あるのか。」

思わず声に出して、俺はあきれたように笑った。

雑誌を閉じようとしたそのとき、ふとテーブルの上に定規が置いてあることに気づいた。
定規、そして自分はパンツ一丁。──なんだか、気になってしまう。

誰もいないことを確認し、俺はそっとパンツを下ろした。
むわっとした熱気とともに、皮を被ったちんちんが露わになる。

「えーと、測り方は……根元にしっかり定規を当てるんだよな」

そっと定規を押しあてる。

……5センチ。

「Fランクって10cm未満だろ?これ……半分しかないじゃん……」

普段あまり気にしていなかったサイズ。
だが改めて数字で突きつけられると、ちょっとしたショックだった。
信じられない思いで、定規の10cmの目盛りをじっと見つめる。

「そんなバカな。確かに小さいけど、健吾以外みんな10cmも無かったはずだぞ……」

下半身を露出したまま、改めて雑誌を読み直す。
どうやらこのサイズ表、通常時ではなく勃起時を基準にしているらしい。

「なーんだ、そっちか……」

少し安心していると、ふと視界の端に、違和感のある物体が目に留まる。
──椅子の上に置かれた、白い布。

思わず近づき、そっと手に取ってみる。
白地にレースの縁取り。薄手の生地で、指先越しに向こうが透けるほどだった。
ウエストのゴムも細くて華奢で、まるで子供用のように小さく見える。

「……まさか、マネージャーの……?」

初めて触れる、生の女物の下着。
ただそれだけなのに、脳より先にちんちんが反応していた。

じわじわと熱がこもり、ゆっくりと膨らんでいく。
気づけば、張りつめたように硬く勃起していた。
単純な自分に苦笑しながら、急いで定規を押し当てた。

「……えーと……10cm。ちょっとサバ読んでるかもだけど、10cm!」

Fランクは回避。ギリギリDランク。そう、自分に言い聞かせた。

ふと、雑誌に描かれている勃起ちんちんの図を見直す。
ただ、自分の物と雑誌に書かれている物の形が少し違うことに気付く。

「……あれ?なんか形ちがわね……?」

自分のちんちんを見下ろす。たしかに、図とは印象が違う。
先っぽが覆われていて、あの露出した感じがない。

「てか……これ、出てないのが普通じゃないのか……?」

思い返すと、子供のころ母親に皮を剥かれそうになって泣いた記憶があった。
もしかして、あれって──“剥ける”ってことだったのか?

試しに、指で皮を下へと引いてみる。
するり、とあっさり剥けた。

「……これが……俺の亀頭……」

ぬめりのある艶と、ピンクがかった先端。
そして、そこには白く乾いた垢のような汚れがこびりついていた。

「……うわ、汚なっ……」

呟きながら皮を戻し、パンツをはき直す。

「……もう一回、シャワー浴びてくるか。」

俺は定規と雑誌をそのままに、無言でシャワー室へと向かった。


数分前にさかのぼる。

「先輩、バレたらまずいですよ……!」
「しーっ。男の裸、見たことないって言ったのお前だろ。」
「そ、それはそうですけど……」

隣室では、マネージャー三人がこっそりとモニターを覗いていた。

「──あっ、誰か来た!」

ひとりが画面を指差して小さく声を上げる。
全員の視線が一斉にモニターに集中した。

「……あ、良かったな。智之だ。」

一番年上のマネージャーが、私の背中を軽く叩く。

「ちょ、ちょっとやめてくださいってば!智之と私は家が隣なだけです!」

そう言いながらも、視線はしっかりモニターに戻っていた。
上半身裸でパンツ一枚のその姿。
昔よりもがっしりした肩まわり。そして無防備な姿。
いつの間にか“幼なじみ”として見ていたはずの彼を、妙に意識してしまっている自分に気づく。

「──先輩!雑誌、見ましたよ!」

「おっ、来た来た……どれどれ……」

カメラ越しに、智之が例の雑誌を手に取り、付箋のページを開いたのがわかった。
定規にも目を留めた様子だ。

「……脱ぐかな?脱いでくれるかな……」

先輩マネージャーは頬をニヤけさせたまま、モニターを食い入るように見つめていた。

こちらに見られているとも知らず、智之はパンツを脱いでしまった。

「おーっ」

先輩マネージャーが、なぜか軽く拍手をする。
3人とも、目はしっかり画面に釘付けだった。

初めて見る、男の子のそれ。

「……思ったより、かわいいですね。」

一番下の後輩マネが、ぽつりと呟いた。

なぜか、少しむっとした自分がいた。
でも口には出せず、ただ無言でモニターを見つめる。

「まぁまぁ、成長期だからね。あんなもんよ。……見たことないけど。」

「先輩も見たことなかったんじゃないですか……」

少しあきれてしまう。

「お、測ってる測ってる。ギリギリだけど見えるね……5cmかな?」

3人とも、指で空中に目盛りを作って大体の長さを確認しようとしている。

「でもあの雑誌は大きくなってからの数字だからね。気づくかな、アレ。」

先輩が妙に楽しそうに呟いたので、聞き返した。

「アレって……なんですか?」

そのときだった。

画面の中で、智之が椅子の上に置かれた何かに気づいたようだった。
首をかしげながら、それを指先で持ち上げる。
白い、レースのついた小さな布。しばらく見つめているようだった。
やがて両手で広げ、裏返したり柄を確認するような動作を見せる。

──その瞬間、胸がざわついた。

(……あれ、なんか見たことある……)

嫌な予感がして、自分のバッグを開いて中を確認する。

──ない。

「せ、先輩っ!アレ、私の下着じゃないですか!!」

さすがに恥ずかしすぎて、思わず声が裏返った。

「ただで見るのは申し訳なくってねぇ。」

「智之以外が見たらどうするつもりだったんですかっ!」

「智之先輩なら、よかったんですね。」

2人にニヤニヤされ、口をつぐむしかなかった。
失言だった。わかってる。でももう手遅れ。

顔がじわじわと熱くなる。反論したらまたイジられる。
ここは耐えるしかない。

「あっ、大きくなってます!」

さっきまで大人しそうだった後輩が、妙にノリノリで実況し始めていて、ちょっと心配になる。

「大きくなったら……10cmか。ギリギリEランク、よかったな!」

先輩は画面を見ながら、私の背中をバンバン叩いている。

その様子に苦笑しながらも──
私は、モニター越しに映る“それ”から目をそらせなかった。

勃起した男の象徴。
実物を見るのは初めてだけれど、画面越しでも、なぜかすごく“迫力”がある。

「智之先輩、なんか考えているみたいですね。あ、次のページ見た。」

「多分、自分が包茎だってことに気づいたんじゃないかな。」

「……包茎、ですか?」

「うん。まだ皮が剥けてないお子ちゃまちんちんってやつだよ。」

また少し、むっとしてしまった。
そんなにバカにしなくてもいいのに──
でもこれはきっと私の反応待ち。がまん、がまん。

「あ、剥いたみたいですよ。ちょっと痛そう……」

「私も“剥くところ”初めて見たけど……痛くないのかな……?」

2人は興味津々でモニターを覗き込んでいる。

私も、チラッとだけ見た。
思ったよりもずっと生々しかった。

やがて彼はパンツを穿き、部屋を出ていった。
私たちはその後ろ姿を、ただ黙って見送っていた。

「いやー、すごかったね。」

先輩が満足げにため息をついた。

「……私も、初めて見ました。先輩、見ちゃってごめんなさい。」

後輩が私の方を見て、申し訳なさそうに笑う。
その笑顔を見て、なんだか妙な敗北感を覚えた。
後輩に、ちょっと良くない“弱点”を握られたような気がして。

──だから私は、にっこりと笑顔を作って先輩に向き直る。

「さて、先輩。」

一拍おいて、声を少しだけ低くした。

「早くカメラと、私の下着、回収してきなさい!」


エピローグ

カメラも、下着も──無事に回収できた。
けれど、見てしまったという事実はどうにも消えてくれない。

智之と顔を合わせるのが気まずくて、話しかけられても必要最低限の返事だけしてすぐに逃げてしまっていた。

「……良くないよなぁ、私……」

そんなことを思いながら放課後の部室に向かうと、中から声が聞こえた。
そっとドアの隙間から覗くと、智之と先輩マネージャーが話しているようだった。

ついつい、聞き耳を立ててしまう。

「先輩、俺……のぞみに、なんか変なことしましたか? 合宿以来ずっと避けられてるんですけど……」

私のことを話している。耳が熱くなった。

「うーん、特に変わったことは無いと思うけど……」

困ったように笑う先輩。──そりゃそうだ。首謀者は、他でもないその人なのだから。
なのになんであんなに堂々としていられるのか、ほんと謎だ。

「最近、集中力ないって先生にも怒られてるんですよ……もう、どうすれば……」

その言葉に、胸がぎゅっとなった。
私のことで、そこまで悩んでくれてたんだ……。
ちょっと、申し訳ない気持ちになってしまう。

「──よし、わかった。お前、今からのぞみに告白してこい。」

「……は?」
「……は?」

智之と、そして私の心の声が見事に重なった。

「きっとあいつも、まんざらじゃないと思うし。ほら、行ってこい。」

完全に投げやりなテンション。絶対めんどくさくなってるだけだ。

「い、いや……好きとかそういうのじゃなくて……!」

顔を真っ赤にしながら、もごもご言い続ける智之。
それを見て、先輩が面倒くさそうに口を開いた。

「いやもう、すでにのぞみはお前の“ち”──」

その瞬間、私は勢いよくドアを開けた。

「先輩、ちょっとお話があります。」

笑顔のまま、ぴたりと止まった私の表情を見て、あとで智之は「一生忘れない」と語っていた。
とにかく、すごく怖かったらしい。

──それ以来、私は智之と普通に話せるようになった。

その一点だけは、先輩をちょっとだけ褒めてあげてもいいかな、と思う。

あとは……そう。
先輩がまだ持っているあの“例のテープ”を、なんとしてでも回収して処分しなきゃ。

そう思うのぞみであった。

END


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