【前作、紗季の温泉編はこちら↓】
二日目の朝。
昨日の温泉での出来事が、まだ心の中で渦を巻いていた。思い出すたびに顔が熱くなる。
けれど、せっかくの一人旅だ。せっかくなら気分を変えたい。
「よし、今日は予定通り、滝行に挑戦しよう!」
旅館のロビーで受付を済ませると、湯浴み着のような白い装束が手渡された。
薄手の生地に少し不安を覚えつつも、「裸よりはマシ」と自分に言い聞かせる。胸元も一応は隠せているし、下も長めの丈だ。ただ…水に濡れたらどうなるかまでは、あまり深く考えなかった。
滝場に到着すると、思った以上に豪快な水流が轟音を立てていた。想像していた修行風情とはかなり違う。私は少し気圧されつつも、係員の指示を受けて準備を進めていた。
そこへ、係員が再び駆け寄ってきた。
「お客様、今ちょうど学校の課外授業で滝行の見学をしたいというご相談がありまして……よろしいでしょうか?」
ふと視線を向けると、少し離れた場所に男性の先生が引率する小学生たちが整列していた。皆、興味津々といった表情でこちらを見つめている。
「課外授業で…見学、ですか?」
「はい。もしご迷惑でなければ、見学と写真撮影を少々だけ…」
「……なるほど。大丈夫ですよ!もちろん構いません」
私は快く頷いた。昨日のこともあり多少の迷いはあったが、子供たちの無邪気な笑顔に断る理由は見当たらなかった。
男の先生が挨拶に来た。
「ご迷惑おかけしますが、本日はおねがいします。」
「はい、こちらこそ。もし良ければこれでも撮っていただけますか?」
私は自分の高性能デジカメを差し出した。せっかくの記念なのだ。
先生は丁寧に受け取り、子供たちもスマホを手にワクワクと見学エリアに並んでいく。
私は大きく深呼吸をした。
(子供たちの前だし…がんばらなくちゃ!)
背筋を伸ばし、滝へと歩を進める。
冷たい水が勢いよく全身に叩きつけられるが、子供たちの声援が背中を押してくれる。
必死に耐えながら、何度も深呼吸を繰り返した。
やがて合図が出され、滝から出る。
拍手と声援に私は笑顔で応えた。
「ありがとうございましたー!」
満面の笑みで、元気いっぱいにダブルピースを掲げる。
その姿を、誰もがカメラ越しに記録していた――。
バスタオルを受け取り、身体を拭いていると先ほどの先生が近づいてくる。
「お疲れ様でした。撮影、無事に済みましたのでカメラをお返しします。」
「ありがとうございます!」
受け取ったとき、先生が少しだけ顔を赤らめていた気がした。
(ふふ…滝行での私、案外色っぽかったりして?)
そんな馬鹿な妄想を頭の隅に浮かべつつ、私は旅館へ戻った。
***
宿に戻り、温泉に入ったあと私はのんびりと部屋でくつろいでいた。
ふと、さきほどの撮影を思い出す。
(せっかくだし、写真確認してみようかな)
ノートパソコンにデータを移し、一枚一枚確認を始めた。
やはり高性能のデジカメだけあって画質が素晴らしい。
滝に入る直前、気合い十分の私。
水を浴びて顔を歪める私。
少し間の抜けた表情に、思わず笑ってしまう。
「あはは、私、必死すぎ……」
だが、ページを進めていくうちに、ふと違和感を覚えた。
(……ん?)
次第にカメラの構図が胸元へと寄っていく。
湯浴み着越しに、濡れた布がぴったりと肌に吸い付き、柔らかな膨らみの丸みが立体的に浮かび上がっている。
さらに進むと、その先端の形がはっきりと現れていた。
水の冷たさに刺激され、先端はわずかに硬く、布を持ち上げるように主張している。
薄布越しに浮かぶ淡いピンクの突起が、まるで直にカメラに向けて突き出されているかのようだ。
そこへ水滴が伝い落ち、光を反射して艶めいて見える。
画像を切り替えるごとに、ゆっくりと下へ下がっていく。
腰のライン、太腿の付け根――湯浴み着の布地は引き伸ばされ、内側の黒々とした陰影までもが透けて浮かび上がっていた。
アンダーヘアの形がぼんやりと、けれどはっきりと見て取れる。
(うそ…こんなに…!)
そして次の写真。
滝から上がった直後の紗季が写っていた。
水に濡れた湯浴み着は全身に密着し、白布の下はもはや隠れているとは言えない状態だった。
胸元の先端は、半ば勃ち上がったまま、薄布越しに明確な輪郭を描いている。
腰から下も、わずかな布の厚みを透過して、色・形・生え際までもが克明に浮かび上がっていた。
そんな無防備な姿で、紗季は満面の笑顔でダブルピースをしていた。
(な…何これ……私、こんなの…全部…!)
羞恥心が一気に爆発し、顔から耳まで真っ赤に染まった。
私はたまらず布団へ突っ伏す。
(……でも、大丈夫。撮影してたのはあの先生だけ。デジカメもちゃんと戻ってきたし…)
必死にそう自分に言い聞かせる。ふうっと息を吐いた。
──だが。
ふと脳裏に浮かんでしまった。
滝の前で手を振っていた子供たち。
無邪気に笑う顔。
そして――その手に握られていた、スマホ。
(………………あっ。)
ズキンと心臓が跳ねる。
全身が一気に熱くなる。
「~~~~~~っ!!」
私は布団の上で両足をばたばたと動かしながら身悶え続けた。
羞恥と後悔、そしてどうしようもない昂ぶりが、ぐるぐると渦を巻いて離れなかった。
【紗季の健康診断はこちら↓】




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